ハイサイ、こんにちは
オーストラリアからの帰路。乗り換えついでに台北観光をしてきました。
今回訪れたのは国立台湾博物館の本館と土銀展示館。台北といえば国立故宮博物院のほうが有名ですが、台北中心地から少し離れているし最寄り駅からも遠いんですよね。
一方、台湾博物館は台北中心地にあり駅近、国立で見応え充分、入館料も安いと三拍子揃った博物館になっています。「ちょっとの時間で博物館に行きたい!」という方にオススメです。
博物館情報
館 名 | 国立台湾博物館(本館&土銀展示館) |
開館時間 | 9:30〜17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜、旧暦の大晦日と元日 |
入館料 | 一般30TWD(約108円) 学生、6〜12歳の児童15TWD(約54円) |
公式サイト | https://jp.ntm.gov.tw |
訪問日 | 2018年5月 |
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アクセス
本館
国立台湾博物館の本館は、二二八和平公園の中にあります。最寄り駅はMRT(台北捷運)の台大医院駅で、台湾駅から淡水信義線(レッドライン)で1駅という近さ。MRTに乗らずとも台北駅から600mほどなので歩いて行くこともできます。
最寄り駅の台大医院駅。4番出口が公園に直結しており博物館へ行くにはここの出口が便利です。ここから徒歩3分くらいです。
広大な公園ですが、案内板があるので迷わず行くことができます。
土銀展示館
本館以外にも「土銀展示館」という別館があります。場所は二二八和平公園の北側、本館から歩いてすぐです。同じチケットで入館できますので本館へ行くついでに是非こちらも訪れてみてください。
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故宮博物院と台湾博物館の違い
どちらも同じ国立博物館ですが、以下のような特徴があります。
国立故宮博物院
- 中国歴代王朝の美術工芸品を中心とした展示
- 中華民国政府が北京から撤退する際に運び出した資料
- 台湾で最大の博物館
- 一般350TWD(約1,260円)
- 有名(混雑)
国立台湾博物館
- 台湾の歴史と自然をテーマとした展示
- 台湾で収集された資料
- 台湾で最も歴史がある博物館
- 一般30TWD(約108円)
- 穴場(ゆっくり)
歴代王朝の美術工芸品を見たい方や、とにかく有名な博物館に行きたいという方は故宮博物院をオススメします。ただ、中心街から少し離れており、とても混雑しています。また、台湾に関する展示はほとんど無いです。過去何度も行ってますが台湾に関する展示があったか記憶に残っていません…。
そこで、台湾のことを知りたい、時間がない、ゆっくり展示を見たいという方は、台湾博物館がオススメです。中心街から近く(台北駅から1駅、徒歩も可)、入館料も激安の30TWD(約108円)です。
近代建築の本館
台大医院駅4番出口から出て、少し歩くと本館の建物が見えてきました。
国立台湾博物館は日本統治時代の1908年に設立された「台湾総督府博物館」を前身としています。1915年には新館が建設され、現存する建物はこのときのものです。その後、戦争や政権交代など社会の変化に見舞われながらも、現在まで脈々と展示公開を続けています。
正面から見た本館の建物。ファサードの柱など、ヨーロッパの建築様式が取り入れられています。近代建築かっこいい!
正面ロビー。白亜の立派な柱があります。壁や窓の装飾も凝っていますね。
2階から見た正面ロビー。
ドーム部分はステンドグラスになっています。台湾なのにヨーロッパにいるような錯覚を覚えます。
本館の展示
本館は台湾に関する展示が中心となっています。
こちらは台湾の原住民族に関する展示。アミ族やタイヤル族など11の民族の文化を紹介していました。
※この展示は2018年9月で公開終了し、リニューアルして2019年下半期に再公開予定です。
文化だけでなく台湾の生物に関する展示も。台湾は九州ほどの小さな島ですが、砂漠や草原、熱帯雨林など変化に富んだ環境になっており、その台湾の生物多様性を紹介していました。
※この展示は2018年9月で公開終了し、リニューアルして2019年下半期に再公開予定です。
2017年にスタートした「発見台湾」という常設展。
台湾の豊かな自然を、探検家や科学者たちによってどのように「発見」されたかをテーマにしています。近代の日本とのつながりも見えて良かったです。
何気ない階段にもレリーフが。1915年竣工の建物が今も現役というのは、戦前の建物がほとんど残っていない沖縄から見ると不思議な感じです。
何気ない廊下も竣工当時の雰囲気を残していて、タイムスリップした気分になります。
1階にコインロッカーがあるので、荷物を預けてゆっくり見学することも可能です。
土銀展示館の展示
さて、続いては土銀展示館です。本館のある二二八和平公園から歩いてすぐで、同じチケットで入館できます。
本館と同様に近代建築で、もとは台湾土地銀行(土銀)の建物です。2010年に国立台湾博物館の展示館としてオープンしました。
建物自体はもともと日本勧業銀行台北支店ビルとして1933年に竣工したもので、「勧業銀行ビル」として文化財にも登録されています。
建物の大きさの割に小さな入口。銀行なので防犯のために入口は小さくしているんでしょうか。
土銀展示館には3つの展示室があります。
- 土地銀行行史室(土地銀行の歴史)
- 生命の詩と変化のダンス(恐竜の化石など)
- 古蹟修復室(建物の修理に関する展示)
土地銀行に関する展示室はなんと金庫跡を改装したもの。重厚感のある金庫の扉をそのまま使っているのは面白いですね。
勧業銀行のビル竣工を報じる当時の新聞。日本統治時代なので、日本語なんですが、展示パネルをくるくる回すと中国語と英語表記がありました。
金庫の什器をそのまま活かした展示で、空間自体もひとつの展示物のようになっていました。展示を見て歩くのではなく、展示の中を歩く感じです。
台北空襲を伝えるパネル。
そして、土銀展示館のオススメポイントのひとつが恐竜の展示です。しかもかなり本格的!
頭骨の展示。キャプション撮り忘れてしまいましたが、左はサウロロフス、中央奥はパキケファロサウルスあたりかな?
そしてこちらはトリケラトプス!
中二階があって高い位置から恐竜を見ることができます。入館料は安いのに本格的な恐竜の展示を見れて、コスパ最強です。子ども連れにオススメです。
縦断旅のおわり
さて、おまけの台北観光を済ませ、沖縄に帰ります。帰りも桃園国際空港からピーチ利用です。
空港に到着しました。意外と知られていませんが、台湾での行き先表記は「琉球(沖縄)」となっています。ということで、琉球に帰ります。
あっという間に搭乗時間になりました。ちなみにピーチは中国語表記では「楽桃航空」なんですね。
搭乗完了。オーストラリアのアデレードからシドニー・香港・台北と乗り継いできましたが、これで最後です。
沈みゆく太陽を背に受けて沖縄へ。こんな美しい景色を見れるのが空の旅の醍醐味です。
そして、ようやく那覇空港に到着しました。
これにてオーストラリア縦断旅終了です。だらだらと書き綴ってしまいましたが、全部お読みいただいた方、最後までお読みいただいた方、本当にありがとうございました。
これが誰かの縦断旅の参考になれば幸いです。
ニフェーデービタン!
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